VOCALOID・アンダーグラウンド初級者に聞いてもらいたい曲(プロデューサー)10選。(+α)

またまた便乗記事です、これで勝つる!
VOCALOID初級者に聞いてもらいたい曲10選。(+α) - チラシの枠。を見てVOCALOIDのメジャー曲を知っていただいたら、次はそれらとは違った別の世界をご覧いただくのも一興かなと思います。
そこで今回は、「VOCALOID・アンダーグラウンド・カタログ」 アドメニ母ゆーこナリキリん さんの公開マイリスト - ニコニコ動画で紹介されたP(プロデューサー)の中から、「ボカロアングラの世界に足を踏み入れさせるには、これは鉄板だろう」という曲目を選出しました。
といっても、週刊VOCALOIDランキング(通称ぼからん)で30位以内に入ったという客観的なデータに基づく選出です。(参照元http://www.geocities.jp/vocaran_link/)。ランキングは目安にしかすぎませんが、ぼからん上位に入ったものであれば、それなりに一般受けしやすいもののはずです。聴いてみて損はないものばかりだと思います。
ぼからん上位になった曲をサムネの見える形で表示し、その他私個人がオススメしたい曲にもリンクを貼って紹介していきます。


1曲目。ぼからん一位をとったことがあるのでご存知の方も多いかと思います。ソイソイPらき☆すたキャラソンの替え歌。

これだけを聴くと、単に替え歌のうまい人という印象でしょうが、マイリストの中を見ると、そのセンスに驚かれると思います。特にP名の由来ともなった初作品の初音ミクでソイソイ - ニコニコ動画のシュールな世界観は必見です。




2曲目。「鏡音リン」のキャラクター性をぶっ壊すような絵と、秀逸な歌詞、妙にレベルの高いアレンジで人気になりました。なっとくPのこの曲。パロディの元となった、まっくら森の歌の谷山浩子さんが公認(?)したこともあってか、口コミ効果で一気に浮上しました。

なっとくPの曲はどれも個性的でおもしろいですが、カラオケで配信されることが決まった物理屋のサヨナラ / 初音ミク_オリジナル曲 - ニコニコ動画を特にオススメしておきたいです。




3曲目。機能美Pのテクノでコントシリーズのデビュー作にして代表作。ここに出てくる初音ミクは歌わず喋らず、「鳴く」という一風変わった声の使い方をされています。

一作目の【NASA remix? feat.初音ミク】 第2宇宙速度/テクノク 【オリジナルPV】 - ニコニコ動画も映像センスがあり、レベルの高いテクノ曲となっているので必見です。




4曲目。一度ぼからんED曲に採用されて以来、注目度が高まり、その後ランクインすることも多くなった強者、機材欲しいPの曲。

他にはエッチな娘【初音ミク】【オリジナル】【紳士と賢者の社交場】 by une - ニコニコ動画とかありますが、えっちなのはいけないと思います><




5曲目。がくっぽいど発売直後に出された がくぽオリジナル曲 であり、そのクオリティの高さで注目を集めました。よよPのこの曲は、「寂しがりな殿」というような設定で聴いている方もいるようですw

他にもいい曲だらけなんですが、結城浩氏の著書「数学ガール」をもとにして作られた【初音ミク】 数学ガール - ニコニコ動画をオススメしておきます。




6曲目。「病気なファン(誉め言葉)」が集うシリーズの第二部最終話。プーチンPの曲をこれで知った方も多いかと思います。第二部からコラボをしているしうかさんのハイクオリティな動画で一気にランキング上位に。

この曲だけ聴いてもストーリーを理解することはできないので、マイリスト巡回をする人が続出。そしてみんな病気なファン(誉め言葉)になってしまう、魅力あふれるシリーズです。ここは素直に一作目の鏡音リンがオリジナル曲「ひとりにしないで。」を歌ってくれました。 - ニコニコ動画から巡回していきましょう。




7曲目。ゆっくりになったり、早くなったり、ころころと転がるように曲調が変わる不思議な曲。ちゃぁさん作。

他にも癖になる曲をつくっておられますが、特にオススメとして、私がちゃぁさんにハマるきっかけとなった【ミク_オリジナル】 P.M.M.R - ニコニコ動画をプッシュしておきます。




8曲目。初音ミクのオリジナル曲の中でも、独特の低めの声であり、「クールな歌」として特にお気に入り。kalP作。

ボカロ曲ではありませんが、狂気を感じるらんらんビエント by kal エンターテイメント/動画 - ニコニコ動画をオススメしてみますw




9曲目。capsuleに同名の曲がありますが、それとは関係ないです。なんとかP(kiichiさん)のエレクトロニカ曲。

なんとかPは先日の記事でも紹介しましたが、エレクトロニカ系の曲をたくさんつくっていらっしゃるので、マイリストを全部回ってほしいですが、ここであえて一曲選ぶとしたら、【初音ミク】まっくら森の歌【カバー】 by kiichi VOCALOID/動画 - ニコニコ動画ですかね。一時期は先ほど紹介したなっとく森の歌と交互に聴いていましたw




10曲目。若干Pの若干早い曲。初音さんのアニメーションも凝っており、見ていて楽しい。そして独特の雰囲気のある曲調に、なかなか深い歌詞です。

他にはこんぺいとうPの曲の若干変なカバー初音ミクのボイスパーカバー by STONK VOCALOID/動画 - ニコニコ動画が一風変わった動画でオススメです。



現時点でぼからん30位以内に入ったことのあるPはちょうど10人なんですが、惜しくも31位だったこの曲でラストにしたいと思います。



電波P環境音楽的な何か。

電波Pは宇宙を感じるような電波っぱなおもしろい曲をたくさんつくっています。ここではかわいいぬっこっこ by 電波P 音楽/動画 - ニコニコ動画を勧めてみましょうか。




さて、ここで紹介した曲を見返してみると、以前のボカ廃が非ボカ廃の彼女にボカロアングラ曲を軽く(?)紹介するための10本 - アングラっておいしいの?とけっこうかぶってますね。それを書いた時は、ぼからんで紹介されていないものを積極的に入れようとしていたので、あえてマイナーであったりマニアックなものを入れていますが、人に勧めやすいものとなると、やはり伸びているもの中心になりがちですね。今度機会があったら、本当にボカ廃な選曲をしてみたいものです。

【初音ミク】 ちんげ in the まんげ 【オリジナル】 by ざにお 音楽/動画 - ニコニコ動画があれだけ伸びたんだから、chimpottyとomanchai by karitarouzeki 歌ってみた/動画 - ニコニコ動画だっていつ伸びてもおかしくないのになぁと思ったり。といっても伸びちゃったらそれはそれで、まずいような気もしますがw

おすすめのミクトロニカ教えてくだしあ

はてなブクマで人気のあった記事に便乗してみよう。
これで勝つる! のかなぁ('A`)

おすすめのエレクトロニカ教えてちょにブクマがたくさんあったのを見て、あらあらエレクトロニカってけっこう人気あるのかなと思ったんですが、どうなんでしょう。マイナージャンルと言われてたような気がしましたが、あれ。
といっても、私は音楽知識が乏しく、エレクトロニカがなんたるかをちゃんと把握してるわけではないので、難しいことはわかりませんが。

ここではだいたい大雑把に「電子音が特徴的で、ピコピコしてて、どことなく浮遊感がある」ような曲をエレクトロニカ系ということにしましょう。

VOCALOID曲でもエレクトロニカ系の曲があって、それは「ミクトロニカ」と言われています。「ミク+エレクトロニカ」ですね。ニコニコ動画のタグで検索すると、200以上の動画がヒットします。
マイナーだけど、コアなリスナーが巡回する、いちジャンルとなっているタグの一つですね。
他にも「ミクノ(ミク+テクノ)」や「ミクビエント(ミク+アンビエント)」っていう似た感じのタグもあります。厳密にジャンル分けされてるわけではなく、重複してタグがついてることもしばしば。それと、これらのタグが付いてる曲の使用ボカロは初音ミクが圧倒的に多いですが、他のボカロもちらほらあります。
個性的な曲が多く、あまり一般ウケがよくないのか、アングラカタログではけっこうこの手のジャンルのPが紹介されています。


たとえば、タイトルがそのものずばりのMiktronica。

kiichiさん(なんとかP)のボカロ曲のニコニコ動画デビュー作ですね。いまでこそ、他の曲のヒットもあってけっこう再生されていますが、当初はひっそりした良曲としてひそかに愛されていた印象があります。
kiichiさんはミクトロニカ系の作品が多いので、マイリスト巡回してみるとより深く音の世界味わえますね。


そしてミクトロニカの重鎮とも言われることもある、sansuiP

この曲は、ドラム以外全部ミクの声でできているというんだから驚きです。
やはりミクトロニカ系作品をたくさん上げている方です。
作品数が多いので、初見の方はこのアルバムを見るといいかもです。


お次はこの方、トルバP

この方はミクをデモ用の仮歌として使っていたようで、プロの匂いがする良曲をあげていらっしゃいます。マイリストにある他の2曲も雰囲気抜群です。


他にもたくさんの方がいますが、アングラカタログ以外からもピックアップしてみましょうか。


まだまだ数少ない、KAITOを使ってのエレクトロニカ系。

この作者のTOPHETさん、マザーグースに造詣が深いようで、この曲も独特の世界観を持ってます。


最近の注目株のボッチさん。

とても綺麗な曲ですが、いわゆる「ヤンデレ」をテーマにした歌詞ですので、幻想的でありつつも、狂気を感じるような曲となってます。それと鏡音リンの声質のせいか、力強さが感じられるような気がします。


あれあれ、何だかタイトルに偽りありですね。教えてといいつつ、私が紹介してばかりという……!


と、ミクトロニカの世界をほんの少し紹介してみました。このジャンルとVOCALOIDって、相性がいいんですよね。電子音のみで曲を構成できるわけですし。これからも、こういった曲を聴けるのを楽しみにしてます。
お気に召しましたら、ぜひタグ巡回をしてみてくだしあ。

アドメニ母ゆーこナリキリんさんへといいたくなるくらいの限りなく私信に近いアングラカタログ9の感想など。

実に三ヶ月ぶりのアングラカタログが来ましたね。

D

編集者は初代として知られている、アドメニ母ゆーこナリキリんさん。
どうやらボカロ本スレに自貼りをしていたようで、リアルタイム遭遇できなくて、ちょっと悔しいなと思ったりしてますw
いままでこの初代編集者さんは謎の人物とされていたので、自貼り相談をしていたのを見て微笑ましく思いました。

今回のカタログで紹介された方々の曲、私はすべて視聴済みでした。全部知っていたのはカタログ始まって以来初でした。私もボカロアングラの世界にだいぶ足を突っ込んでたんだなぁと改めて思いました。やったね! 自分!w
これほど事前に私が曲を知ることができたのも、動画でも触れられている「各所コミュニティ」のおかげなんですよね。mixiのアングラコミュや、ボーカロイドファンSNSにゃっぽんのアングラコミュニコニコミュのアングラコミュのおかげですね(閲覧には各アカウントが必要)。
特に、にゃっぽんのアングラコミュは不肖ながらも私が管理人を務めておりますので、曲情報にはそれなりに目を光らせているつもりです。にゃっぽんでは私より曲を聴いてる人がたくさんおりますので、その方々の曲紹介日記からだいぶ有益な情報を得ております。

ここで動画冒頭の、「今更かもしれませんが」にツッコミたい。ニコニコ動画自体もコミュニティの一種なのでしょうが、さらにその中でもマイナーな「アングラ」なVOCALOID曲が、ちっちゃなコミュ内だけで完結してしまうのはもったいないですよね。上記の各アングラコミュに属さない方にも聴いてもらうには開けた方法をとる必要がある、その手段のひとつがカタログのうpですよね。そもそも、アングラカタログがあったからこそ、各アングラコミュが設立したんですし、カタログが不要ということにはならないはず。
そもそも、コミュに参加していても、そこで紹介される曲を全部聴いてるとは限りませんしね、やはりアングラカタログの存在は大きいと思います。アングラカタログで紹介されているような個性的な曲は、もっとオープンに知れ渡っていいものだと思ってます(でも苅田狼藉と牢獄Pはあんまり知名度あがってほしくない気もしたり、大好きだからこそ)。
私はSNSでヒッキーしてることに疑問を覚えて、このブログを始めたつもりなんだけど、あれれ、更新ががが。ピックアップで曲紹介でもしたら需要あるかなぁ? 黙ってたら伝わらないからね。

何度か私は「アングラカタログつくったら?」といったことを言われたことがあるのですが、SNSで作り手の方々との距離が近くなりすぎてしまったためにバランスのとれたカタログをつくることができないと思い、やんわりと辞退しております。思い入れ補正が大きくかかってしまうので……。

もしかしたら、よく知ってる人の変名だったりするのかもしれませんが、アドメニ母ゆーこナリキリんさんというの謎の人物が編集することに魅力を感じるんです。でも謎のままでいて欲しいけど、どんな人物なのか気になってしまう、そんな葛藤。
とにかく、今回も動画編集おつかれさまでした、そしてありがとうございます。ぜひとも取り上げて欲しい方々ばかりだったので、嬉しいです。私の知る限り、70人くらいの「アングラ」ストックがあるので、まだまだカタログは続くはず。そしてまだまだ個性的な作り手さんは出てきますし。影ながら比較的全力で応援していきたいな。

【おまけ】

実はごく最近、私はにゃっぽんの日記でアングラコミュ関連での気になる人まとめという記事を書いておりまして、それのラインナップが今回のアングラカタログとけっこうかぶっていたので、紹介してみます。外部公開にしてありますので、アカウントがなくても閲覧できます。
カタログとのかぶりは7/13。この差異を見てみると、私の選出は綺麗にまとまりすぎてたかな、と思ったり。

※ リンク貼れてなかったようです。めんご☆ 08/09/05の日記です。

【ボカ廃\(^o^)/】

話は変わるんですが、下の動画を見てふと「ボカ廃」をグーグル先生に聞いてみたんですが、トップにとんでもないものがでるんですね、びっくりw
「ボカロ廃」なら、動画の関連記事が出てくるんですが。ボカ廃のほうが語呂がいいので、私はこちらを使います。

私もやってみたところ、290曲くらいは知ってました。でも同じ時間を使うなら、こっちのドラムンメドレーを聴いてみるのもいいんじゃないかなって思ったり。

音楽の好みはそれぞれでしょうから、なんとも言えませんけど、「アングラ」とされる曲の世界を覗いてみるのもおもしろいんじゃないかなって思います。少なくても、本当にボカ廃を名乗るのなら、ねw

最近だらしねぇな

絶賛放置しておりました。
もう少し更新する余裕があるかと思っていましたが、なんだかんがで足りないのは時間よりも気力ですね。いや、ネタもないのかもしれませんが。
ネタ切れというよりもこのブログの方向性が定まっていないのがダメなのかも、まぁあまり気にせずに自由気ままに綴っていきましょう。

前回の雑記サブカルとアングラがどうのと呟きましたが、然るべき人がちゃんとした記事を書いていたのでそちらを紹介しておきましょう。なんという時間差紹介……!

まずはぷれいらPのブログ、ノーカンよりアングラってなにさ?を読んでくだされ。
窓ガラスの例え、わかりやすい!
「反主流」と「脱主流」、いろいろ考えさせられますね。分類は難しそうですが、視点のひとつとして押さえておきたいです。


そしてもうひとつ、こんぺいとうPのブログ、新ラより、サブカル大好きっ子みんな集まれ〜 を紹介。太字に注目しつつ読んでみます。
ふむ、いろんな考え方がありますよね、当然ながら。


これらを踏まえて、自分が思うことを少し。
私自身は、凡庸であると自覚してます。でも多少は変人扱いもされていることもわかっています。かといって、こんな変わったものを知ってる俺カッコイイ! って気持ちはないです。
たまたま特に好きになってしまったものが、主流じゃなかっただけ。脱主流に属しながらも、薄くコミュニティをつくりたいと思っている、中途半端といえばそんな状態。
作り手の方々を影ながら全力で応援したいっていう、矛盾した姿勢がそのままいまの私の状態を表しているのかもしれません。

まだまだ考えたい課題は多いです。これからは、もっと伸び伸びと自由に書いていくぞ! っと。

と、朝からこんな曲をBGMにして書いてみました。

護法少女はサブカルなのか

当初は誰も見ないだろうから、好き勝手書こうと思って始めたこのブログですが、何やら思いのほかいろいろな方に見られてしまったようで、gkbrです。hatena恐るべしです。
それでも気にせず、気ままに書き綴るのが私のジャスティス。

「アングラ」と「サブカル

先日、一個人の趣味で、護法少女ソワカちゃん 電奇梵唄会(でんきぼんばいえ)「本朝OVER THE RAINBOW縁起」に行ってまいりました。詳細なレポートを書こうかと思いましたが、まとめないのとほぼ同じになってしまいそうなので、他のファンの方に任せるのです。
ただひとつ、私が比較的お気に入りのワンシーンを挙げるとすれば、上映会開始時の乾杯の音頭で流れていたBGMが亡國浪漫のインストだったことでしょうか。日本の平和を感じます。

あのような素晴らしいイベントを開催していただき、さくしゃさんと関係者の方々には深くお礼申し上げます。誠にありがとうございます。


さて、護法少女ソワカちゃんシリーズといえば、「サブカル」という文脈で語られることがあるとかないとか。


サブカル」ってなんなのでしょうね。いまだに「アングラ」とは何かわかっていないのに、「サブカル」にまで手を広げてしまうと、大変なことになりそうです。
しかし、メインストリームになることはなくても、確かな個性を持っており、おもしろさを感じられるものとして「アングラ」と「サブカル」の両者を考えることは避けて通れないように思います。
両者は比較的類似する面もあるように感じられますので、今後の課題として扱っていけるといいかなと思っております。

と、タイトルだけで見切り発車したとりとめのない雑記でした。

ボカ廃が非ボカ廃の彼女にボカロアングラ曲を軽く(?)紹介するための10本

こういうタイトルにすると人が釣れるよってばっちゃが言ってたので、やってみます。
影響元はミク厨が非ミク厨の彼女にボカロ曲を軽く紹介するための10本です。
さらにこの元ネタの記事(アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本)も読んだ上での無謀な挑戦。
かなり文章いじってますよ。ところどころ、面影を微塵にも感じさせないほど改編があります。

ここでいうボカ廃とは、ボーカロイド廃人の略であり、VOCALOID曲を初音ミクに限らず漁りまくっている人のことです。

まあ、どのくらいの数のボカ廃がそういう彼女をゲットできるかは別にして、

「ボカ廃ではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らないボカロアングラの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」

ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、ボカロアングラ曲のことを紹介するために聴かせるべき10本を選んでみたいのです。

(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版らしいよ。彼女にボカロ曲を布教するのではなく、相互のコミュニケーションの入口として)

あくまで「入口」だけど、ボカラン掲載かどうかとかにはこだわらない。むしろそういう表にでないからこそ、アングラなわけですし。

できればマイナーでありつつも、コアなリスナーの評価が高いものにとどめたい。
といっても、マイリスト数や再生数を気にしない、独断と偏見に溢れたチョイスだけどね!

あと、いくらボカ廃的に基礎といってもオリジナル曲でないものは極力避けたい。
新参のボカ廃が〜と書きかけたが、新参で廃人な人っていないよね、きっと。

まぁそういう感じで。

彼女の設定は

ボカロ曲の知識はいわゆる「ボカラン」をチェックして、ある程度メジャーな曲は知っているくらい。
ニコ厨度・サブカル度も低いが、頭はけっこう良い。

という条件で。うん、都合よすぎるね!

まずは私的に。出した順番は実質的に意味がないよ。

なっとく森の歌 / 鏡音リン_オリジナル(?)曲

まぁいきなりここかよとも思うけれど、元ネタであるまっくら森の歌の作者である谷山浩子さんもきっとなっとくしたんでしょうから、外せないんだよなあ。再生数も4万いきそうだし。
トラウマソングと名高いまっくら森をこんなにもおもしろおかしく、そして奥深く表現したこの歌は、きっかけつくりにはぴったり! な気がします。
「真のコミュニケーション能力」は感情の共有からってことで、とりあえず笑ってもらえれば勝ちです。その後この歌の哲学を熱く語ったりするといいとかよくないとか。

【初音ミク】メコノプシス・ベトニキフォリア【オリジナル】【初音ミク】プラスチック・ガール【オリジナル曲】

典型的な「ボカ廃が考える一般人に受け入れられそうな曲(そうボカ廃が思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのもの

という意見には思いっきり反対なのです(そんな意見あるのかな? テンプレだと意味合いががが)。
どちらの作り手さんも、「やっと評価されたか! ランキング入りなんて泣いちまうじゃないか!」 と古参のファン(少なくとも私)が大喜びしたものです。でも、同時に寂しさも感じたものです。自分だけの〜から、みんなの〜に変わったわけですから。

「存在」のアングラとされる領域に踏み入れさせるのには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。
「ボカ廃としてはこの作者さんたちの曲は音楽としてとてもいいから全部聴けやっ!」って。マイリスト全部巡っても損はさせないと熱い思いを伝えたいものです。

鏡音リンがオリジナル曲「ひとりにしないで。」を歌ってくれました。

ある種のボカ廃が持っている曲が紡ぎ出すストーリーへの妄想と、ドナルドのVOCALOIDとは少し違う独特の声を彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにもプーチンP的な、リンへの愛情をこれでもか、というぐらいに詰め込んでいるのが、紹介してみたい理由。らんらんるー!

【初音ミク】つまらない葬式【オリジナル】

たぶんこれを見た彼女は「コンドーム風船って何?」と言ってくれることはないだろうけど、そこが狙いといえば狙い。いや、なんか間違ってる。
サイハテの系譜としてこの作品を挙げるのはどうかと突っ込まれそうだけど、これもポップ・レクイエムつながりなんだぜ。
メジャーレーベルならそこそこ売れて、葬式の時の定番ソングにはならないだろうけど、もっと評価されそうなものなのに、商業音楽でこういうのがつくられないこと、なんかを非ボカ廃な彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。

【初音ミク】舎利禮文【オリジナル曲でお経カバー】

「やっぱり音楽はノリの良さだよね」という話になったときに、そこで選ぶのはミニスカート feat. 初音ミクでもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この作品にかける鉄風Pの思いが好きだから。いや、実際のところそんなに知らないけどw

初音さんはボクっ娘、っていう設定は、別にどうでもいいんだけど、これでもかってくらい強調するソロ主張と、鉄風Pが初音さんと仲良く楽しんでるのが目に見えるようで、好きだから。
お経カバーでリズミカルで、モテ曲とか関係なしにノれる曲。
ボカロセレブというよくわからないタグがついてるけど、みんなに愛されてるんだと思う。
なんとなくアホっぽいけどかっこよくって、親近感がある、愛され鉄風
作品自体の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたいと思う気には……なれない気がするw

【初音ミク】ネハンシカ【オリジナル】-Ver.Full

アングラカタログ経由ではこの曲は聴けないので、だからこそ紹介してみたい。4万再生もあるし、超メジャー曲ですが。

アングラカタログができるずっと前の段階で、その路線で熱狂的なファンを獲得した曲。
最近のネハンシカPは率先してアングラ方面にいこうとしているように思える。ニコニコ動画ニコニコミュニティでもアングラコミュをつくるくらいだしね。
こうやってアングラ曲が注目されるというのは、別に私自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなくボカ廃としては不思議に誇らしいし、いわゆるランキングでしかVOCALOIDを知らない彼女には見せてあげたいなと思う。
ネハンシカPラヴです。

【初音さん】キミリサイクル【オリジナル】

若干Pの「センス」あるいは「曲づくり」をボカ廃として教えたい、というお節介焼きから見せる、ということで。
この人、全然アングラじゃないじゃんって突っ込みもありそうですけど、この曲を出した当初はあまり目立ってなかったんですよ。次のアイシンクアンシンで大ブレイクしましたが。
ストレートに表現されていない、どこかひねくれている感覚が、云々。
改編むずい!
「自分のことを盲目的に愛してくれる女の子がいてほしい」という願望がありつつも、実際は冷めた考えをしてるってこともわかってる。男女の絶妙な感覚が表現されてます。
まぁ単純に絵もかわいいので、楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

chimpottyとomanchai

これは地雷だよなぁ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなぁ。
こういうPOPながらも扱うテーマがアレでコレな歌詞であんなアニメをつけてボカロオリジナル曲にして、
それが非ボカ廃に受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。


9本まではあっさり決まったのですが、10本目が思い浮かばず空白でもいいかな、などと思ったのであえて書きません。

というわけで、私のこういう意図にそって、なにかいい10本目がありましたら教えてくださいませ。

「駄目だこいつ。俺がちゃんとしたリストを作ってやる」というのは大歓迎なのです。

こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しいですわ。

                                            • -

ということで、今回ピックアップした曲は「アングラを超えたもの」というテーマで選別しました。
1万再生を超えればアングラ卒業という基準はありませんが、アングラとされている人の曲でも、ちょっとしたきっかけで伸びるものがたくさんあるんだと知っていただければ幸いです。
今回紹介した曲で1万再生に満たないものは、「アングラ」として眠らせておくには惜しいものばかりです。

「アングラ」の定義ってどうなってるのかなぁ

VOCALOID界隈における「アングラ」ってものを考えてみます。ボカロのアングラってものは、世間一般で考えられているような定義とは、意味合いがだいぶ違うようです。


オススメ曲の公開マイリストを見て、ニコニコ動画内のボカロ界でアングラな世界が築かれつつある。そんなことを感じ、動画としてまとめたものがこのアングラカタログです(作った本人じゃないから、実際のところはわかんないけどねw)。

この動画ができる前は散らばっていた作品たちが、こうやってまとめられたことで、「アングラ」として意識されてるようになっていったわけです。


上記の動画では、「再生数1万以下の作者限定で、他の人は絶対にこんな事やらねぇ!ストイックで奇個性!と感じた方々を独断で特集」という姿勢でまとめられています。その後に編集されたカタログも、この初代カタログの意思を継いでまとめられています。
※ ちなみに、初代編集者さんは他にもPART4,8を編集しています。


この動画の説明文は、「アングラ」に関して何の定義もしていません。客観的な指標としては、「再生数1万以下の作者限定」だけで、あとはまさに独断でしかないわけです。
これに倣って、私も特にボカロアングラに関して定義をすることはしない、という方針でいきたいと思います(なんじゃそりゃw)。


ここでニコニコ動画で再生数が伸びにくいという面に注目してみると、多くの動画が、マイリスト(お気に入り)に入れられることが少ない→ランキングに上がらない→再生数もコメントもつきにくい→埋もれてしまうのパターンを辿っているようです。
なかなか他の人に勧めにくく、口コミ効果が少ない、ということも再生数が伸びない理由としてあるかもしれません。
ニコ動のランキングの仕様変更(改悪?)もあって、口コミ効果はバカにできなくなると思います。


他にもニコニコ動画ならではの問題があるかもしれませんが、ひとまず再生数についてはここまでにしておきましょう。実際、マイリストはお気に入りのブックマークとしてではなく、人気投票として使われているのも事実なので、判断材料としては難しいものです。外部ブックマークやmp3抽出などもありますし。



さて、では気を取り直して、もう少しアングラというものを分解して考えてみましょうか。アングラカタログで紹介されている曲にはいろいろな方向性をもっていますが、大きく分けると3つくらいにまとめられそうです。
某所でのsansuiPによるアングラ論が下地です。というかパクリです。ごめんなさい。
例として出された方、気を悪くされたら申し訳ないです。


アングラを3つにカテゴライズすると、こんな感じになります。

  1. 「音」としてのアングラ
  2. 「テーマ」としてのアングラ
  3. 「存在」としてのアングラ

1.は、音そのものが一般受けしにくい個性的な質感、構成をしているもの。
あくまで音が主役であり、VOCALOIDを歌手としてではなく、声の楽器として使用している傾向があります。

例えば、次のような人たち
・アニメーションも凝っていますが、独特の音を奏でるこんぺいとうP

・まさにVOCALOIDを楽器として使っているsansuiP

・前衛的な音楽を生み出し続ける宇宙電波受信P



2.は、音以外の部分(歌詞や絵、動画)で表現されたテーマが一般受けしにくいもの。テーマが主役であり、音はそれを引き立たせるために使われる傾向にあるもの。

例えば、次のような人たち
・なかなか触れらることのない、ある種タブー的なテーマも平然と扱う苅田狼藉

・鬱曲として独特の世界を歌いあげる牢獄P

・鬱積した感情をそのまま曲にぶつけているかのようなネガティブP


3.は、作り手そのものの立ち位置や存在感がひっそりとしていて、目立ちにくいもの。所謂、知る人ぞ知る名曲と言われるものを作っている方々。
ふとしたきっかけで一般受けする可能性を秘めているが、少々マイナージャンルの音楽であるため、一般的に認知されにくいもの。
「隠れた名曲」、「もっと評価されるべき」といったタグがつけられている場合が多い。
またこれらの音楽は知っている人にとっては、「アングラ」という意識が薄いため、カタログで紹介されると「この人(曲)はアングラではない」という意見がでやすいジャンルでもあります。

例えば、次のような人たち
エレクトロニカ路線で、「プラスチック・ガール」で一気にブレイクしたkiichiさん(なんとかP)

・独特の音作りで作品を作り続け、VOCALOIDランキングED曲に採用され一気に知名度が上がった機材欲しいP

・複雑に絡み合う音作りが特徴で、「メコノプシス・ベトニキフォリア」が一気にブレイクしたちゃぁさん



このように「音」「テーマ」「存在」と大別してみても、実際は複数の要素を持つ曲や作り手さんが多いので、あくまで参考程度の傾向として考えてくださいまし。
特に「音」と「存在」はかなり似通った概念ですので、判別は難しいものも多いです。
アングラカタログではこの3つの領域をうまく揃えると、内容に富んだおもしろいものができるようです。各カタログごとに分析してみると、けっこう偏りがあったりして、編集者の好みが分析できたりしておもしろいものです。

以上、上記の論考をしたsansuiPを超リスペクトということで、今回はおしまい!

次からはカタログごとに振り返ったり、作者ごとに自分なりの感想をつけていこうかな。