ボカ廃が非ボカ廃の彼女にボカロアングラ曲を軽く(?)紹介するための10本

こういうタイトルにすると人が釣れるよってばっちゃが言ってたので、やってみます。
影響元はミク厨が非ミク厨の彼女にボカロ曲を軽く紹介するための10本です。
さらにこの元ネタの記事(アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本)も読んだ上での無謀な挑戦。
かなり文章いじってますよ。ところどころ、面影を微塵にも感じさせないほど改編があります。

ここでいうボカ廃とは、ボーカロイド廃人の略であり、VOCALOID曲を初音ミクに限らず漁りまくっている人のことです。

まあ、どのくらいの数のボカ廃がそういう彼女をゲットできるかは別にして、

「ボカ廃ではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らないボカロアングラの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」

ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、ボカロアングラ曲のことを紹介するために聴かせるべき10本を選んでみたいのです。

(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版らしいよ。彼女にボカロ曲を布教するのではなく、相互のコミュニケーションの入口として)

あくまで「入口」だけど、ボカラン掲載かどうかとかにはこだわらない。むしろそういう表にでないからこそ、アングラなわけですし。

できればマイナーでありつつも、コアなリスナーの評価が高いものにとどめたい。
といっても、マイリスト数や再生数を気にしない、独断と偏見に溢れたチョイスだけどね!

あと、いくらボカ廃的に基礎といってもオリジナル曲でないものは極力避けたい。
新参のボカ廃が〜と書きかけたが、新参で廃人な人っていないよね、きっと。

まぁそういう感じで。

彼女の設定は

ボカロ曲の知識はいわゆる「ボカラン」をチェックして、ある程度メジャーな曲は知っているくらい。
ニコ厨度・サブカル度も低いが、頭はけっこう良い。

という条件で。うん、都合よすぎるね!

まずは私的に。出した順番は実質的に意味がないよ。

なっとく森の歌 / 鏡音リン_オリジナル(?)曲

まぁいきなりここかよとも思うけれど、元ネタであるまっくら森の歌の作者である谷山浩子さんもきっとなっとくしたんでしょうから、外せないんだよなあ。再生数も4万いきそうだし。
トラウマソングと名高いまっくら森をこんなにもおもしろおかしく、そして奥深く表現したこの歌は、きっかけつくりにはぴったり! な気がします。
「真のコミュニケーション能力」は感情の共有からってことで、とりあえず笑ってもらえれば勝ちです。その後この歌の哲学を熱く語ったりするといいとかよくないとか。

【初音ミク】メコノプシス・ベトニキフォリア【オリジナル】【初音ミク】プラスチック・ガール【オリジナル曲】

典型的な「ボカ廃が考える一般人に受け入れられそうな曲(そうボカ廃が思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのもの

という意見には思いっきり反対なのです(そんな意見あるのかな? テンプレだと意味合いががが)。
どちらの作り手さんも、「やっと評価されたか! ランキング入りなんて泣いちまうじゃないか!」 と古参のファン(少なくとも私)が大喜びしたものです。でも、同時に寂しさも感じたものです。自分だけの〜から、みんなの〜に変わったわけですから。

「存在」のアングラとされる領域に踏み入れさせるのには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。
「ボカ廃としてはこの作者さんたちの曲は音楽としてとてもいいから全部聴けやっ!」って。マイリスト全部巡っても損はさせないと熱い思いを伝えたいものです。

鏡音リンがオリジナル曲「ひとりにしないで。」を歌ってくれました。

ある種のボカ廃が持っている曲が紡ぎ出すストーリーへの妄想と、ドナルドのVOCALOIDとは少し違う独特の声を彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにもプーチンP的な、リンへの愛情をこれでもか、というぐらいに詰め込んでいるのが、紹介してみたい理由。らんらんるー!

【初音ミク】つまらない葬式【オリジナル】

たぶんこれを見た彼女は「コンドーム風船って何?」と言ってくれることはないだろうけど、そこが狙いといえば狙い。いや、なんか間違ってる。
サイハテの系譜としてこの作品を挙げるのはどうかと突っ込まれそうだけど、これもポップ・レクイエムつながりなんだぜ。
メジャーレーベルならそこそこ売れて、葬式の時の定番ソングにはならないだろうけど、もっと評価されそうなものなのに、商業音楽でこういうのがつくられないこと、なんかを非ボカ廃な彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。

【初音ミク】舎利禮文【オリジナル曲でお経カバー】

「やっぱり音楽はノリの良さだよね」という話になったときに、そこで選ぶのはミニスカート feat. 初音ミクでもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この作品にかける鉄風Pの思いが好きだから。いや、実際のところそんなに知らないけどw

初音さんはボクっ娘、っていう設定は、別にどうでもいいんだけど、これでもかってくらい強調するソロ主張と、鉄風Pが初音さんと仲良く楽しんでるのが目に見えるようで、好きだから。
お経カバーでリズミカルで、モテ曲とか関係なしにノれる曲。
ボカロセレブというよくわからないタグがついてるけど、みんなに愛されてるんだと思う。
なんとなくアホっぽいけどかっこよくって、親近感がある、愛され鉄風
作品自体の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたいと思う気には……なれない気がするw

【初音ミク】ネハンシカ【オリジナル】-Ver.Full

アングラカタログ経由ではこの曲は聴けないので、だからこそ紹介してみたい。4万再生もあるし、超メジャー曲ですが。

アングラカタログができるずっと前の段階で、その路線で熱狂的なファンを獲得した曲。
最近のネハンシカPは率先してアングラ方面にいこうとしているように思える。ニコニコ動画ニコニコミュニティでもアングラコミュをつくるくらいだしね。
こうやってアングラ曲が注目されるというのは、別に私自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなくボカ廃としては不思議に誇らしいし、いわゆるランキングでしかVOCALOIDを知らない彼女には見せてあげたいなと思う。
ネハンシカPラヴです。

【初音さん】キミリサイクル【オリジナル】

若干Pの「センス」あるいは「曲づくり」をボカ廃として教えたい、というお節介焼きから見せる、ということで。
この人、全然アングラじゃないじゃんって突っ込みもありそうですけど、この曲を出した当初はあまり目立ってなかったんですよ。次のアイシンクアンシンで大ブレイクしましたが。
ストレートに表現されていない、どこかひねくれている感覚が、云々。
改編むずい!
「自分のことを盲目的に愛してくれる女の子がいてほしい」という願望がありつつも、実際は冷めた考えをしてるってこともわかってる。男女の絶妙な感覚が表現されてます。
まぁ単純に絵もかわいいので、楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

chimpottyとomanchai

これは地雷だよなぁ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなぁ。
こういうPOPながらも扱うテーマがアレでコレな歌詞であんなアニメをつけてボカロオリジナル曲にして、
それが非ボカ廃に受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。


9本まではあっさり決まったのですが、10本目が思い浮かばず空白でもいいかな、などと思ったのであえて書きません。

というわけで、私のこういう意図にそって、なにかいい10本目がありましたら教えてくださいませ。

「駄目だこいつ。俺がちゃんとしたリストを作ってやる」というのは大歓迎なのです。

こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しいですわ。

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ということで、今回ピックアップした曲は「アングラを超えたもの」というテーマで選別しました。
1万再生を超えればアングラ卒業という基準はありませんが、アングラとされている人の曲でも、ちょっとしたきっかけで伸びるものがたくさんあるんだと知っていただければ幸いです。
今回紹介した曲で1万再生に満たないものは、「アングラ」として眠らせておくには惜しいものばかりです。